駒込を愛する人びと「駒込人」が発行するこまごめ通信。第三号の今回も、駒込人お気に入りのお店や光景、そして人を紹介します。
茶店のカウンターから
ニュータイプのインスタグラマー。それが駒込の整骨院にいるあゆみさんだ。あゆみさんは店ができた当初からそっと、でも絶えずしっかりと通い続けてくれている大切な常連さん。
あゆみさんの生活はこうだ。院の受付を色づかせる花を徒歩三分の「89’s flower(MAP①)」で買う、休憩時間には「百塔珈琲(②)」で時間を過ごし、コーヒーを待つ間、気になった雑誌を向かいの「フタバ書店(③)」で買ってくる。スーパー「サカガミ(④)」のお惣菜をくまなくチェックして気になる商品をふたつ買ってはひとつをわたしにくれ、大切な日のディナーを「cafeT(⑤)」で予約して、年末のお休みにはおせち料理を「レリッシュラフ(⑥)」までわざわざ家から自転車で買いに出てくる。
あゆみさんはインスタグラムが好きだが、インスタグラムのために人気の有名な店に行くのではなく、自分の足で日常的に行く店を魅力的にみせるニュータイプのインスタグラマー、インスタグラマー2.0だ。きちんと目の前にあるものを手にとって評価して、「オーガニック!」「スローライフ!」「タピオカ!」とか騒ぐでもなく淡々と、でも静かで確かな愛情を持って駒込と接している彼女から学ぶことはとても多い。
季節はずれの真夏日や、じっとり梅雨にも負けない、素敵な駒込ライフをどうぞ!
しば田ゆき(百塔珈琲Shimofuri 店長)
ねこのわ
駒込という街においてねこ達が担っている“役割”は特別だ。
平成も終わろうというこの時期(この文章が掲載される頃には平成が終わっているかもしれないが)に、未だどことなく昭和の香り漂う駒込の道を歩いていると、いたるところでねこを見かける。そういう街は探せばいくらでもあるが、駒込は他の街とはちょっと違う。駒込でねこを見かける時は、人間がねこに話しかけたり、人間の後ろをねこがトコトコ付いて歩いているといった光景が必ずと言っていいほどセットなのだ。前提として、街に住むねこ達は大抵警戒心が強く、人間に近寄ってくる事など殆ど無い。なのに、駒込では他の街では見る事のない光景が当たり前のように日々繰り返されているのである。
そんな光景を観察していたり、自身がその光景の一部でいると「あら~かわいいわね~」などと、これまた必ずと言っていいほどおばあさんに話しかけられる。普段は関わりのない人との接点が、ねこの存在によって当たり前のように作られ始める。そこで会話を続けていると、ねこを見つけた子供、カップル、散歩中のおじさんが集まってきたりして、ちょっとした交流イベントのようになってしまう事もしばしば。そうしてねこを中心とした、老若男女が分け隔てなく繋がれる魔法のようなコミュニティが日々生まれているのだ。一つの街の何気ない日常にすぎないかもしれないが、“それ”があってこそ、街に漂う独特の空気感が生まれ、駒込という街を作っている気がしている。
ちなみに「駒込人」は自分だけのお気に入りねこスポットを持っている事が多いです。駒込に店を構えている人に聞いてみると、教えてくれるかもしれませんよ(秘密にしたがる人も多いですが笑)。
えだまめ(フリーライター)
遊具に囲まれた小さな森
駒込といえば、有名なのは「六義園(⑧)」。桜の時期は多くの人で賑わいます。でも「行列とは無縁の静かな場所で自然を楽しみたい」って思うこと、ありませんか?実は私もその一人。森林浴の気分になると足を運ぶのは、六義園から数分歩いた住宅街の中にある「駒込東公園(⑨)」です。
この公園には珍しい特徴があります。園内に高低差があって、坂や階段がいたるところに。まるで小さな山のよう。そして大きな木々がトンネルみたいに茂っているので、なんだか本当に山奥に来たみたいな雰囲気が味わえます。大通りから少し奥まっているので、静かなときは葉っぱのこすれる音しか聞こえません。
この公園の木の多くはソメイヨシノ。桜の季節はピンク色に染まったトンネルが現れ、最高のお花見スポットになります。園内は高低差があるため他の利用客が見えにくく、自分たちが桜を独り占めしている気分。レジャーシートを敷いて、駒込駅前の「ひろすけ(⑩)」で購入したたこ焼きを食べるのが好きです。
夏は新緑が美しく、秋は紅葉が楽しめます。冬は…寒くても元気にブランコをこいでいる子どもの声に元気をもらえます。
でも、意外に私が好きなのは、この公園の夜。恋人がベンチで語らっていたり、ちょっと落ち込んでいる雰囲気のスーツの男性に地域猫が寄り添っていたり。なんだかこの小さな森の中には、いろんな人間ドラマがあるような気がしてなりません。
上野舞(駒込好きすぎ編集者)
駒込を楽しみ隊
フェイスブックのグループ「駒込を楽しみ隊」では、日々駒込のホットなトピックスでいっぱい。
気になっていたけど入ったことのないレストランや、何年も住んでるのに知らなかったお寺などを知ることができます。
「こまごめ通信」発起人のしば田ゆきさんが、百塔珈琲shimofuri店を退職されるとのこと。こまごめ通信の打ち合わせや、駒込を楽しみ隊オフ会などで場所をお借りし、大変お世話になりました!新たな門出、応援しています。
フェイスブックで「駒込を楽しみ隊」で検索してみてください。どなたでも参加できます。駒込を楽しみ隊のウェブサイトもご覧ください。こちらはこれから情報を充実させていきます。
編集後記
「こまごめ通信」発起人のしば田ゆきさんが、百塔珈琲shimofuri店を退職されるとのこと。こまごめ通信の打ち合わせや、駒込を楽しみ隊オフ会などで場所をお借りし、大変お世話になりました!新たな門出、応援しています。