こまごめ通信vol.20(2020年11月号)ができました

駒込を愛する人びと「駒込人」が発行するこまごめ通信。こまごめ人お気に入りの人やお店、スポットをご紹介します。

 駒込を愛する人びと「駒込人」が発行するこまごめ通信。駒込人お気に入りの人やお店、スポットを紹介します。
 街の人たちに支えられて、「こまごめ通信」はついに二十号!フェイスブックの「駒込を楽しみ隊」は一八〇〇人を超えました。こまごめ、盛り上がっていますね!
 今回は「本」がテーマの寄稿が目立ちました。読書の秋ですね。

ちょっと危険な本屋

 たまに行く本屋がある。
 「BOOKS青いカバ(MAP①)」へ初めて足を踏み入れたのは、およそ3年半前。本の出版記念に、知り合いがトークイベントをすると聞いて訪れた。所狭しと本が並ぶあの店内で、どうやってトークイベントを行うのか。不思議に思いながら到着すると、本棚が移動され、店の入り口付近に丸椅子が20個ほど並んでいた。本に包囲されつつ軽妙なトークを聞いた時間は、なんとも幸せだった。

 イベント後、本屋隣のタイ料理屋「ZaaB(サップ)(②)」で食事をしたことも印象深い。「ZaaBのレジが動かなくて、ときどき手伝いに呼ばれることがある」と、笑って話す青いカバ店主。絶対良い人に違いないと確信した瞬間だ。(ちなみにZaaBの料理も、めちゃくちゃおいしい!)

 以来、青いカバは私のお気に入りになった。しかし、頻繁には行けない。行けば必ず欲しくなる本が置いてあるから、本への支出のハードルが低い私にとって、通い続ければ破産への道か、家の床が抜ける可能性が見えてくる。危険だ。

 でも逆に、予め欲しい本が決まっているときは、青いカバで(もっと言えば、青いカバ店主から)買いたいと思っている。ある時、電話注文を受けていた店主が「うちで取り寄せると、(元のお店から直接購入するより)高くなりますけどいいですか?」と、お客さんに確認をしていて、「なんて正直……。やっぱり良い人!」と再認識。

 たまにしか行かないけど、お慕い申しあげております(笑)。

くれまちこ(駒込レベル中級ライター)

駒込 本のある場所めぐり

 本がある場所が好きだ。知らない誰かの気配を感じられる。

 しもふり商店街の帰り道「カメラのハヤシ商事」(③)のショーケース内に古本が並んでいるのに驚いた。レトロなカメラや、カメラ雑誌のほかに、10冊程度の小説本が並んでいる。店主が読んだ本を売っているのか。だとすれば読書家のようで、ラインナップも新刊を中心に入れ替わる。次はどんな本が並ぶのだろう?最近はショーケースを覗く楽しみにも変化が生まれている。

 東洋文庫(④)と並びを同じくする「青いカバ」は新刊も扱う古本屋。児童書から文芸、人文まで幅広い品揃えはツウも唸るほど。元書店員だった店主の陳列技の妙なのか、手ぶらで店を出られたことがない。時折、挨拶を交わすこともあるのだけども、レジ前に積み重ねられた本が気になって実は会話に集中できずにいる。なお、この界隈では貴重な買取りも受け付けているので、本を手放す前には一度相談してみては。

小野寺ひかり(ライター)

こまごめニュース

 「巣鴨で、こまごめ文化祭がひらかれる」という不思議なニュースが入ってきたのが十一月初旬。ムガルカフェの奥さんでエンダモロジーサロンAnkur(アンクル、⑥)のオーナー・カーン江夏未花さんと、やなだ鍼灸院(⑦)の梁田健一さんが中心になり、開催が決まった「こまごめ文化祭」。こまごめの街のポテンシャルを感じる、さまざまな才能が集まりました。

 こまごめ文化祭が開催されたのは、十一月にグランドオープンしたばかりの「RYOZAN PARK GRAND(リョーザンパークグランド)」(⑧)。クリエイティブな空気あふれるシェアオフィスです。オフィスながら、かまくらのような会議室あり、穴の開いた机あり、の、まるで「秘密基地」のような雰囲気。

 その空間に、ムガルカフェさんのビリヤニ、小顔矯正フルールクレールさんの施術、「駒込珈琲物語」の著者でオペラ歌手の藤野沙優さんの歌、アンクルの骨矯正、かとうふじこさんの絵本ワークショップ、Akikoさんのアイシングクッキーのワークショップ、やなだ鍼灸院さんの施術、内野清香さんのアート作品「道の記憶」の公開制作、やまびあやかさんのハモンドオルガンの演奏、Nori-jue(ノリージュ、⑨)さんのまつげエクステ、角田一帆さんのバナナスムージー、音楽隊とってんたんさんによる「ゴメスのテーマ」(感涙)等……。そしてこまごめ通信もゴメスグッズを持って参戦してきました。

 二日間にわたって行われた「こまごめ文化祭」は、告知期間がほとんどなかったにもかかわらず、「駒込を楽しみ隊を見て来ました」「公園で噂を聞いて来ました(!)」という、「フットワーク軽すぎじゃない⁉」と思っちゃう、愛すべき街の皆さんのおかげで大変盛り上がりました。

 初めての試みで、至らないところもありましたが、今後も「こまごめ文化祭」を通じてこまごめの様々な才能が開花していく事を願ってやみません。

織田博子(マンガ家)

訃報

 第十八号(二〇二〇年九月)で一九四〇年代の駒込の手記をお寄せくださった福本喜一郎さんが、二〇二〇年十月九日にご逝去されました。こまごめの貴重な記憶を私たちに託してくださったことを、心より感謝します。ご冥福をお祈りします。

こまごめ通信とは

 街を行きかうこまごめ人が、自分たちの好きな場所について静かに語る。こまごめへの愛をひっそり描く。

 この街で生活する人たちの息遣いが感じられるような、そんなコミュニティペーパーです。一年分の記事をまとめた冊子「こまごめ通信本①」は、フタバ書店(⑩)さんで販売中(税込八八〇円)です。


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発行:こまごめ通信 編集部
編集:織田博子
校正:くれまちこ
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