こまごめ通信vol.24(2021年3月号)ができました

駒込を愛する人びと「駒込人」が発行するこまごめ通信。こまごめ人お気に入りの人やお店、スポットをご紹介します。

 駒込を愛する人びと「駒込人」が発行するこまごめ通信。駒込人お気に入りの人やお店、スポットを紹介します。
 二〇一九年四月にはじまったこまごめ通信も、二十四号目。二年間続けてこられました。三年目も、こまごめでたくさんの出会いが生まれますように。


理想の一本に出会うまで

 私は小さい頃から眼が悪く、ずっと眼鏡にはお世話になってきたのだが、大学の時にジョン・レノンのような(もしくはハリー・ポッターのような……)真円の眼鏡を買ってから、そのデザインにもいくらかの拘りを持つようになった。それから今に至るまで、五本ほどの眼鏡を手に入れてきたのだが、毎度新しい眼鏡のかけ心地がどうもしっくり来ず、結局あまり使わなくなってしまうことを繰り返していた。

 そこで今度こそ長く付き合える眼鏡を、と思って相談したのが、サニーグラス(MAP①)さん。素敵な店構えに気の利いた眼鏡が並んでいる印象で、いつかはここで買ってみたいとずっと考えていた。
 自分は今回、特にフィット感を重視していたのだが、繊細な調整を繰り返してもらい、これぞという一本を手にすることができた。私の納得がいくまで付き合ってくれた店主の荒木さんに感謝。店舗が近くにあるためにこまめに相談することができ、眼鏡こそ地元で買うべきアイテムなのだ、と認識を改めた。

 こうしてここしばらく迷走していた眼鏡選びに一つの結論を出すことができたわけだが、ふらりと立ち寄り魅力的な眼鏡を前にしたならば、また新たな眼鏡を求めて頭を悩ますのもそう遠くない未来なのかもしれない……。

呉正平(ゴメスを溺愛する三十五歳)

こまごめ通信の二年

 二〇一九年に「こまごめ通信」を始めて二年。ゆっくりペースだけど毎月発行してきて、二十四号目を発行することができました。

 雑誌や本、いや、インターネットにも載っていないかもしれない、ひそやかにお気に入りの場所をいつくしむ街の人々の声。「街には『誰かのお気に入りの場所』がたくさんあるんだなぁ』」と、発見する日々でした。お気に入りの理由をこまごめ通信やフェイスブックグループ『こまごめを楽しみ隊』で読んで、自分にとってもちょっと大切な場所になる。そんな場所が増えていくと、こまごめという街が自分にとって大切な場所になっていきました。

 こまごめ通信は新しい人との出会いも作ってくれました。お店のオーナーや、こまごめを愛する人、かつてこまごめに住んでいた人。印象に残っている出会いがあります。こまごめ通信が、東京新聞に掲載(二〇二〇年五月十八日)されたとき。この記事がきっかけでお手紙をくださったのは、九十四才の福本喜一郎さん。八十年前のこまごめを鮮やかに描いた手紙は、本人の了承を得て二〇二〇年九月号のこまごめ通信に掲載されました。

 その報告の手紙を送ったところ、奥様からお返事で「喜一郎は十月に逝去しました」。生前はこまごめ通信を読みながら、少年時代の話を奥様になつかしそうにされていたとのことでした。悲しいお知らせでしたが、貴重な記憶を私たちに託してくださったことに、感謝しています。

 超ローカルな話題を扱うこまごめ通信。第一号を発表した時の書き出しは「小林さんはロックだ」(しば田ゆきさんの文章)。あまりにもローカルすぎるがゆえに、「こまごめの人にしかわからない内輪ネタなのでは?」と心配しましたが、その考えは杞憂に終わりました。こまごめ通信はたくさんの地域の方におもしろがってもらえ、豊島区のイベントで紹介されたり、京都のコミュニティイベント「北区親戚ごっこ」に招待されたり、新百合ヶ丘で「しんゆり通信」が生まれるきっかけにもなったりもしました。

 こまごめの豊かなコミュニティは、街の人たちがつくる「こまごめビール」や、こまごめの才能が集う「こまごめ文化祭」や、フリーマーケット「ヒト・モノめぐり市」など、さまざまなものを生み出しながら今も成長し続けています。「山手線で降りたことのない駅No.1」二年連続トップのこまごめは、今もっともアツい街だと言っても過言ではありません。

 こまごめ通信は、これからもこまごめで起こっていることを伝え、こまごめが盛り上がる出会いを生み出せたらいいなと思います。 

織田博子(こまごめ在住マンガ家)

こまごめニュース

★地域をモノやヒトが循環するフリマ「ヒト・モノめぐり市」がカフェ&バル トラム(③)にて開催されました(三月十四日)。街の中でものが循環していけば面白いな、という思いで始めてみたこの試み。誰かの大切だったものが、誰かにまた大切にされる様子や、人と人が出会い新しいものが生まれてくる様子が見られて、とても面白かったです。 

★こまごめ在住マンガ家の織田博子さんが「世界を旅する母ちゃん 駒込で子育て」(電子書籍)を出版されました。駒込在住の編集者・諏訪満里子さんと、ブックデザイナーの長谷川理さん(MIDDLE GARDEN COFFEE STAND(④))とコラボ。メイドインこまごめの作
品です。

★こまごめビールプロジェクトが作る、期間限定の「こまごめ村の桜子」の販売を祝して、キャンペーンが開催されています。ソメイヨシノの写真に#みんなで桜を満開に #こまごめビールプロジェクトのハッシュタグをつけてSNSに投稿すると、抽選でこまごめビールがあたります。詳細は「こまごめビールプロジェクト」で検索。

こまごめ通信とは

 街を行きかうこまごめ人が、自分たちの好きな場所について静かに語る。こまごめへの愛をひっそり描く。

 この街で生活する人たちの息遣いが感じられるような、そんなコミュニティペーパーです。一年分の記事をまとめた冊子「こまごめ通信本①」は、フタバ書店(⑤)さんで販売中です。


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発行:こまごめ通信 編集部
編集:織田博子
校正:くれまちこ
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